『政治学』(2001)

読書時間
アリストテレス、牛田徳子訳『政治学 西洋古典叢書』京都大学学術出版会、2001年、2022年第8刷
書誌情報
京都大学学術出版会『西洋古典叢書』第Ⅱ期第8回配本 月報23には二人の話が載っていた。
眞方忠道「自然状態」
中務哲郎「古代ギリシアにおける新しさについて」
大体、月報ほど面白いものはないと思っているので、月報の入っていないものは読む気にならない。月報を捨てる図書館があるなどとは信じられない。
アリストテレスの探究法が最初に出てくる。物事を分割して考えて、分割できない最小のものを求めていく。なんか普段の思考法をお浚いしているようで新鮮な気分になる。アリストテレスの思考法は西欧の合理主義に繋がる。西欧の中世にアリストテレスが再評価されたのはもっともだと思う。ただそんなにスパッと分類できるのかはわからない。善と訳したことば一つの意味が異なるので、ギリシア語を知らない私が、翻訳を読んで味わえることに限界があるにしても、面白いと思う感じは本物だと思うので、概説書(二次文献)を読んでいるだけでは味わえない世界がここにあることに気づかせてくれるだけで満足するのである。

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