西村克彦『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』光文社新書、2005年、2019年第28刷
帯をみると14万部突破とある。
読むというこういは、文章の前後関係の繋がりをつけることである。その場合に、スキーマを活用することでわかる状態になる。どのスキーマを活用するのが良いかは文脈による。我々は文脈という前提を置いて読むことでわかるという状態をつくっている。
わかっているという状態を敢えて壊すことで読みを深めることができる。
読むということは、その繰り返しであるから、終わりがない。
入試問題の設題の仕方への認知心理学からみた提言まである。整合性については読みとの関係でつかめる。しかし、正しい解釈を求めることには違和感を感じるのである。文章事体の制約の範囲で解釈はいくらでも可能と考えることが普通の考え方であるから、出題者の主観でしかない読み取りを正解とすることには無理があると考えるからであるという。
コメント