『勉強の哲学 来るべきバカのために 増補版』(2020)

Goinkyodo通信 読書時間

千葉雅也『勉強の哲学 来るべきバカのために 増補版』文春文庫、2020年

書誌情報
文藝春秋より『勉強の哲学 来るべきバカのために』を2017年に刊行した。文庫化にあたり、「補章」を書きおろし増補とし、解説「究極のビジネス書」を佐藤優氏が書いている。

本書が独学の技法の本でもあると分かっていれば早く買ったと思う。タイトルの意味が分からないため敬遠していた。

2021年5月29日20時からの月刊ALL REVIEWSで千葉 雅也 × 鹿島 茂、千葉 雅也『勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版』を読むのオンラインイベントを観て、本書との関係性ができたと思う。

知の探究はどこまでするのかというと際限が無くなる。何処までも何故かという疑問で遡ることになる。人生が有限であり、既に読みきれない本に囲まれているにも関わらず、また、新たな著者の本を他を差し置いて読んでいるのであるから、自分の優先順位が変化したのである。

千葉雅也教授はほとんど鹿島茂氏に本のことを喋らせていた。メモが取れないのは、千葉雅也教授の本を読んでいなかったからということもあるが、鹿島茂氏が意外にドゥールーズなどの現代思想を読んでいたから、用語がそこから出ていたのだった。

永井均氏に倣って「他の本との関連を含めて」読もうとするならば、勉強することは現代においては本を読むということだから、本はどう読むのかという問題意識で読んできた私の読書圏に本書は関連すると考えられる。

こうやって、めんどくさいけど、関連性を確認していかないと、積読に廻された本が崩れてくるかもしれないので宥めておく必要があるのである。まあ、意味もなく『言海』で1時間も遊んでしまったりして、気まぐれであることは否めない。

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