本の箱の修理

断片記憶

Le Petit Parisienの石川さんが何を思い立ったか、壊れた本の外箱を修理してくれた。京都の北白川にある古書店で買って、すぐに落として箱を壊してしまった。アメックスならプロテクションがあるが、現金買いでは仕方ない。泣く泣く石川さんのところに持ち込んだが、春が来るまで待とうと思っているうちにその春が過ぎて、今日は立春だった。納期などないのがこの世界と話していた後のことだ。

上林暁の20冊目の短編集は、昭和33年(1958)に筑摩書房より刊行された。箱を叩くと、木の板のような乾いた甲高い音がする。

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