今年は曜日の関係で初日を観ることになった。インターネットでチケットをとれるようになると温習會の性格も変わっていくと思う。便利になることで失われるもことも多い。井上流も変わるということだ。お茶屋さんがチケットを手配してくれていたので、相方と観に行くことになった。
のんびりと京都タワーのスカイラウンジでお茶していたら、時間が迫っていた。車で白川へ向かうが、日曜日の道は混んでいる。車内にはゆっくり走りますの案内もあり、急いでとは言いにくい。なんとか定刻2分前に着き、窓口預けのチケットをもらい、中に入ると始まるところだった。しかし、席が分からない。声がかかる。中居さんが上手の袖の席から声をかけてきたのだった。どうやら下手の袖のようだ。花道があるので、一旦出ないと辿り着かない。外に出て係の人に案内され、袖の席の最前列に着席した。
演目
上方唄 紅葉の橋
上方唄 白酒売
長唄 鉢かつぎ姫
地唄 竹生島
長唄 新曲浦島
最初は三味線で章乃さんが出ていた。地方ででると立方のときと鬘が違うので雰囲気が変わる。舞妓さんの中で右から4番目の美月さんを観ていたのは言うまでもない。
白酒売というと歌舞伎の助六の曽我兄弟を思い浮かべるが、上方唄の白酒売は白酒を売り歩く行商人の姿を舞にしたものだという。
鉢かつぎ姫の鉢を被った小りんさんの鉢がダラリと割れて崩れたのはびっくりした。
竹生島は道中ものだが、声がかかる。「待ってました!」「まめ鶴!」。芝居なら大向こうからなのだが、春秋座の前の席からでは近すぎた。
ラストは紗貴子さんの舞を観れて目出度く終わった。
注)
3日目・6日目は舞妓さんに集団で地唄 黒髪をさせたという。黒髪は座敷で一人舞でないと風情がないと思う。祇園では舞妓が襟替の時に舞うものだと思っていたので、温習會の変化を思わざるを得ない。
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