ひととき 2017年7月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「昔の名前で」というタイトルだった。昔の名前は烏丸車庫だったり、通名だったりする。
紫明通は嘗て下総通
北山通は十二間通
今宮通は六間通
夏の花の色が盆地の暮らしを集約していると家元がいう。これは分かりにくい表現であろう。ネムノキやノウゼンカズラが土塀や板塀から顔を出している光景をよく見かける。隣あう家同士が気を遣う生活の佇まいから浮かび上がる色を家元が言っているのだった。
注)
紫明通の昔の名は下総町というバス停に残っている。下総通は紫明通となったが、上総通は今でも残る通り名だ。
北山通は戦後の都市計画により建設された道路で、区画整理で12間幅で造られたので地元では十二間通という愛称で呼ばれたという。
今宮通は嘗て今宮神社東門から大徳寺東北端までだった。あぶり餅屋があるのが嘗ての今宮通りだとすると、鳥居の先あたりが複雑になっているのは、六間通が後から造られたからだと分かる。
コメント