「平安時代の鴨川」を読む

読書時間

朧谷寿「平安時代の鴨川」を読む。

探し物していたら、『平安京提要』が出てきた。大きな本である。ちょうど読んでいた朧谷寿『平安貴族と邸第』(吉川弘文館、2000年)に「平安時代の鴨川」があり、この後『平安京提要』に「平安時代の鴨川」を書いたと補記してあった。

なにやら紛らわしい。もともと「平安京と鴨川」(1979年)を『平安貴族と邸第』に収録するにあたり「平安時代の鴨川」にしたとあとがきに書いてある。ちょうと良いので読み較べることにした。

はじめに

1.禊祓の場

2.治水と治水対策

3.船の利用

4.堤防にみられる諸相

5.殺伐とした光景

おわりに

(『平安貴族と邸第』)

鴨川と禊

鴨川堤の耕作

鴨川の氾濫

鴨川の治水

現世の河原

(『平安京提要』)

読みやすさの点では『平安京提要』収録のものがルビがあり助かる。

禊と祓、死骸の累々たる鴨川に人はアンビバレントな感情を抱くが、鴨川はただ流れていくだけである。

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