重松伸司『海のアルメニア商人 アジア離散交易の歴史』集英社新書、2023年
アルメニア共和国が1991年に旧ソ連邦から独立した。コーカサス高地にありながらも交易の民として歴史に登場したアルメニア人について私は知るところが少ない。フランチェスカ・トリヴェッラート、玉木俊明訳『世界を作った貿易商人 地中海経済と交易ディアスポラ』(ちくま学芸文庫、2022年)でユダヤ人のディアスポラの話を読んでいたので、離散交易という言葉に反応した。
イランのサファヴィー朝、インドのムガル帝国、オスマントルコなど読みたい本が山のようにあるけれども、それらを差し置いてアルメニア人を読むのは、戦争よりも交易ディアスポラに興味があるからである。
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