古東哲明『現代思想としてのギリシア哲学』ちくま学芸文庫、2005年
正月を歓楽で過ごしたので(語学以外の話)、本書を索引があるにもかかわらず、索引をつくりながら、序章と第1章を読んだ。美しい言葉が哲学書にあるとは知らなかった。古東哲明氏は古代ギリシア哲学をポストモダンとして読む。古代ギリシアで論じられた根源的な問題は解決していないのだ。ポストヒューマンについてもイオニア学派の哲学がすでに論じていた。ギリシア神話が神の死を語るものであるとは思わなかった。発見であった。神は二度死んだのである。知のアポリアを打破するために、ギリシア哲学が再び取り上げられるのは面白い。それにしてもカタカナのギリシア語だらけである。索引を作りながら、ギリシア語への興味が増すのである。
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