永瀬嘉平『滝から滝へー日本・滝紀行』岳書房、1982年
本を開いたらmeikidoの栞が挟んであって、何処で買った本だかすぐに分かった。御茶ノ水にあった茗渓堂だ。山の本は大概ここで買っていた。山岳会の会報も置いてあった。
栞は「ゑ・さわのひとし」とあった。沢野ひとし画伯(椎名誠流)のイラストである。なんか得した気分になる。
永瀬嘉平氏の『かくれ滝を旅する』(世界文化社、1991年)を読んだのは随分前だと思っていたけど、『滝から滝へ』(1982年)はもっと前の本だった。
團伊玖磨が「滝に憑かれた男」を前書きに書いていた。写真集『滝』(1977年)にも團伊玖磨が同じタイトルの小文を載せたといっている。『滝』も観たくなったが、大型本では始末に困るので、諦める。
第1章 滝から滝へ
第2章 滝の話
第1章の滝の紀行は「大峰山中遭難行」など読んだことが思い出された。「恐怖の中で見た賀老の滝」は人喰い羆に怯えながら歩いた林道のことが書いてあり、7年半後には『かくれ滝を旅する』で懲りずに再訪している。2冊の本は絶妙に繋がっている。第2章の滝の話はとってつけたようだけど、興味深いタイトルもある。「『山家集』の滝」、「竜門の滝と本居宣長」。何故か『山家集』が手元にあることだし、まずはパラパラとめくって楽しむことにする。
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