読書時間

『杜甫全詩訳注1』(2016)

下定雅弘・松原朗編『杜甫全詩訳注1』講談社学術文庫、2016年 全4巻、流石に分厚い。 1,457首が年代順に編成してある。知っているつもりの「春望」(0248)が1巻にある。安史の乱の時の詩であった。盛唐の詩にある気宇は感慨においても現れ...
ひととき

84 「ルーおじさんのカウンター」千宗室

ひととき 2016年10月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「ルーおじさんのカウンター」というタイトルだった。家元が20年振りに訪ねた店である。Jazzの高音が蒸した夜に抜けていく。油を引いた床板が軋む音がした。カヌレ...
四都手帖

四都手帖2016年11月【編集中】

2016年11月の私的な愉しみと記憶 霜月は紅葉の季節だ。 【古都】 聖護院門跡 特別公開 9月10日〜12月18日(10月13日〜16日、11月5日、11月28日、29日は休止) 旧三井家下鴨別邸 10月1日〜 (水休み) ◯特別公開で一...
旅の時間

野口英世記念館

猪苗代駅から野口英世記念館へタクシーで7分とあったが、どうして、道路工事もあり2千円弱となった。磐梯山は雲に覆われていた。反対側の猪苗代湖が遠くに見えた。猪苗代湖へ向かい、磐越自動車道を潜り、国道49号を西に向かいしばらくして左手に野口英世...
断片記憶

行動変容

「行動変容」がテーマであった。 話を聴いて(行動が)変わらなければ意味がない。 鎌田實氏の講演で聴いた言葉だ。「行動変容」は相手に影響を及ぼすことだという。「行動変容」を起こす言葉こそがコミュニケーションだと。 鎌田實氏はいきなり自身の出生...
読書時間

『ここまで変わった日本史教科書』(2016)

高橋秀樹、三谷芳幸、村瀬信一『ここまで変わった日本史教科書』吉川弘文館、2016年 歴史教科書は検定などで色々と物議を醸しているが、言われているほどに読まれていないし、内容が変わってきていることについてテレビ番組でネタに使われることがあって...
古都を旅する

伏見桃山陵

週刊新潮の「とっておき私の京都」指揮者の阪哲朗氏の2回目は「伏見桃山陵」だった。230段の石段は京都教育大学附属高等学校の野球部員として鍛えられたという。なかなか訪れるチャンスがなかったが、私も絶景を味わいたいと思った。 プラス1は「伏見桃...
視聴時間

『邯鄲』(2006)

雪の蝋燭能 第二夜『邯鄲』日本伝統文化振興財団、2006年 2006年1月22日のスピカ雪の蝋燭能を見る。2夜目である。 『邯鄲』はあまりにも有名な話である。解説は不要であろうと思うが、後で簡単に触れておこう。以前に円満井会定例能で見たのは...
視聴時間

『大般若』(2006)

雪の蝋燭能 第一夜 『大般若』ビクター伝統文化振興財団、2006年 2006年1月21日のスピカ雪の蝋燭能 第一夜を見る。 冬に見ようと思ってとっておいたが諸般の事情で封切ることになった。 今回は蝋燭を火入して舞台が徐々に明るくなっていく。...
古都を旅する

冨士谷御杖と内モンゴルの鳴鏑と子安貝

鎌田東二「霊性の京都学85 冨士谷御杖と内モンゴルの鳴鏑と子安貝」『月刊京都 2016年10月号』 鎌田東二氏は冨士谷御杖(ふじたにみつえ、1730年ー1801年)が『古事記燈』を著して先行する二つの古事記解釈の方法を批判したとする。儒仏的...