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『源氏物語の色ーーいろなきものの世界へ』(2014)

色について伊原昭(いはら あき)ほどの人を他に知らない。彼女が志村ふくみと通じるものがあると書いていることは重要なことだ。「出版に際し、永年の友とあえていわせていただくことをお許し願いたい、志村ふくみ氏〔重要無形文化財保持者〕の溢れる織物に...
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『近世思想家文集』(1966)

かつて、家永三郎が岩波書店の日本古典文學大系の『近世思想家文集』の解説に「近世思想界概観」として「かつて中江兆民は「我日本古より今に至る迄哲学無し」と言った。今日、諸大学には西洋哲学史・中国哲学史・インド哲学史といった講座が設けられているが...
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『儒学殺人事件』(2014)

小川和也『儒学殺人事件 堀田正俊と徳川綱吉』講談社、2014年徳川綱吉を明君だとか、見直される風潮が教科書にも及んでいる。BSでも歴史学者の司会者がそのことに言及していた。しかし、そのことが笑止であることは『儒学殺人事件』を読めばよく分かる...
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『江戸の読書会』(2012)

前田勉『江戸の読書会』平凡社選書、2012年学習方法にも歴史がある。江戸の読書会がその一つである。儒学を学習するため、素読、講釈のあとに会読が行われたことを我々は知らない。明治時代に会読の伝統は失われ、我々が共同研究する方法が江戸の読書会と...
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『親鸞「四つの謎」を解く』(2014)

梅原猛『親鸞「四つの謎」を解く』新潮社、2014年著書の発売記念で12月13日に久しぶりに著者の講演を聴けることになった。それまでには読んでおきたい。講演を聴くために読む本が溜まるのは、並行して本を読むからで、この習慣を変えないと図書館から...
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『幻の、京都』(2014)

西川照子『幻の、京都 隠れた歴史の淵源を訪ねる』光村推古書院、2014年梅原猛の『京都発見』の取材をともにした著者は、20年近く前のことをよく思い出して書いている。書かなけれならないエピソードが残っていたのだ。そして、僕は幸せな気分で本に付...
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『堀河天皇吟抄』(2014)

朧谷壽『堀河天皇吟抄』ミネルヴア書房、2014年著者より頂戴する。堀河天皇は嘉承2年(1107年)に崩御され、平成19年(2007年)に900年遠忌を迎えた。遠忌の慣例により天皇陛下へ著者が御進講したものを本としたものだ。読み下し文は現代仮...
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「済州島と慶州」

岡谷公二「済州島と慶州」『atプラス22』太田出版、2014年岡谷公二氏が済州島と慶州へ今年も堂(タン)を見に行ったことを書いてる。岡谷氏は堂(タン)を調べる旅を何年も続けている。しかし、我々は『神社の起源と古代朝鮮』(平凡社新書、2013...
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『高僧伝(1)』(2009)

慧皎『高僧伝(1)』岩波文庫、2009年1.慧皎(えこう)について『高僧伝』の著者の慧皎(南斉の建武四年(四九七)〜梁の承聖三年(五五四))については、唐初の道宣(どうせん)の『続高僧伝』による。会稽上虞の人であり『高僧伝』十四巻を著すとあ...
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『織田信長』(2014)

神田千里氏の『織田信長』(ちくま新書、2014年)を読む。丁寧な論述と思う。一般書だと割といい加減な記述が多いので好感がもてる。どうも、我々の織田信長のイメージが「革命児」ということになっている。その内実を史料を読み解くことで確認していかな...