日の落ちるのが早くなった秋に花街の料亭にお邪魔した。ここは初めてなので少し早めに出かけることにする。京都のお茶屋ではなく向島の料亭はそう通えるものでもないので私には知らない世界である。
見番通りに面しているのは見番くらいで、料亭は見番通りにはない。墨堤組合から抜けた美家古はあっという間に更地になってしまった。波むらの厨房の看板のあかりが暗くなったこの通りにぼんやりと浮かんでいた。
料亭は4階建ての建物であるが、なぜか2階からエレベーターがある。3階の広間に案内されると、芸者衆に入口で挨拶される。
ビールで口を湿らせてから、主催者が尺八を吹いてくれた。料亭で尺八を芸者さん達と聴くのは独特の緊張感であった。料理は週替わりとのこと、季節を感じる色使いを楽しんだ。一旦芸者さん達が引っ込んでから、地方さんが挨拶して、鳴物の説明をして5人で越後獅子やさわぎのお囃子を披露したあと、そら香さんの地唄舞と半玉さんの奴さんでお座敷は華やいだのだった。
秋の料亭で尺八が鳴る
散歩時間
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