京の会

旅の時間

京の会とは謎のタイトルである。それは後から判明する。まずは駅弁の話から始める。JR東海の深川めしのハゼの甘露煮が無くなって、小海老と海苔の佃煮、おかか醤油和えになっていた。小茄子の漬物が無くなって残念がっている書き込みを見て、記憶が蘇ってきた。春は松川辨当だったような気がした。去年のことは覚えていない。

どんよりと曇っているので山も見えないだろうと思っていたら、西側の雲の下が切れてきて山がすっきり見えた。窓際の席をとって正解だった。

富士山と丹沢の山々

 

京都はまだ、夏の蒸し暑さを纏っていた。

JR奈良線で稲荷まで行く。伏見稲荷大社の楼門が豊臣秀吉寄進だというのを読んで見に行きたくなった。あわよくば頂上まで行きたかったが、この蒸し暑さでは無理と判断して、千本鳥居を途中で引き返した。

伏見稲荷大社境内案内図

京都国立博物館で「特別展 河内長野の観心寺 真言密教と南朝の遺産」の最終日を見に行く。

日月山水図屏風が国宝になったので久しぶりに見たくなった。何度か見てきたけど、結構大きかった。記憶は当てにならない。

国立近代美術館で「生誕100年清水九兵衞/六兵衞」を観る。オブジェの地図(九兵衞さんマップ)があって、朱色の巨大オブジェが清水九兵衞作であることがわかった。京都駅にある謎のオブジェは清水九兵衞/七代目清水六兵衞作であった。

Trattoria IL TESOROで相方と待ち合わせしてランチする。予約の時の男の子はシェフだったことが判明した。

ジュンク堂書店で時間をつないで、先斗町歌舞練場へ行くと井上流の家元の娘さんや家元までも入口で挨拶している。それでこの会の認識を改めた。吉村流の会ではなく、日本舞踊協会の京都・滋賀ブロックの催しだった。正月に吉村奈尾さんが予選を経て全国大会に行ったことが繋がった。15時開演で淡々と進行する。結局1745分の千秋楽まで休憩時間なしに演目が演じられたのだった。

初っ端は吉村奈尾さんの地唄「茶音頭」だった。今年の正月に国立小劇場で見た「長刀八島」では長刀を、持って勇ましかったのを思い出した。後で同じ吉村流の人が「八島」を踊ったが、扇子が長刀(なぎなた)ように見えた。静と動の切り替えが見事だったので、逆に、正月の振付が気になった。その辺の事情を聴いてみたいと思う。

締めは、「猩々」を若柳流の家元と後嗣で踊ったのが圧巻だった。流石に家元の素晴らしい芸で締めてもらった。本当にこの値段はお得すぎる。来年は祇園甲部歌舞練場で第50回という記念すべき回となるという。日本舞踊協会関西支部の京の会は注目すべきである。

相方は用があるので先に帰ってしまったので、先斗町を歩きながら、祇園へ向かうことにした。富永町のよしみさんにはご無沙汰してしまっていた。コロナもあるが、体力も落ちているので、日曜日の夜までエネルギーが持たないのである。変わらない佇まいの店で、変わらない味(独特)を味わって満足した。酒はサッポロ黒生から福島の国権大吟醸に締めは八海山だった。

よしみさんの干支ふきん、2年分をいただく。

コメント

タイトルとURLをコピーしました