『宝篋印塔の起源 続五輪塔の起源』(1966)

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藪田嘉一郎『宝篋印塔の起源、続五輪塔の起源』綜藝舎、1966年、1975年第6版
宝篋印塔の起源を述べるために釈道喜の「宝篋印経記」の写本の幾つかを対校することから、論考が始まる。漢文が読めないのでいきなり5ページで躓くことになる。史料を扱うために基本的な技術が必要なことが改めてわかる。その後を読むとに和訳があって安心したが、それは序の口で、圧倒的な文献批判が続くのである。
宝篋印塔という石造塔を見たことがあるが、その意味を問うたことがなかった。表紙は旧妙真寺鶴ノ塔宝篋印塔(北村美術館)である。「塔身の四隅の鳥形を鶴と見立てたのである」(p.162)。銭弘淑の塔を模したものであれば迦楼羅が描かれているので、そこに言及がないのは残念である。四君子苑は撮影ができないので確認できるような詳細な写真がネットにないから、本を探して見るか、行って確かめてくるしかない。
注)
木下收『北村美術館四季の茶道具:茶友への誘い』淡交社、2012年
北村美術館四君子苑特別公開
2022年10月18日(火)〜10月23日(日)11時〜15時

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