『盤上のファンタジア』(2001)

読書時間

若島正『盤上のファンタジア』河出書房新社、2001年

ずっと勘違いしていた。「盤パラ」だと思っていた。しかし、『盤上のパラダイス』(三一書房、1988年)はエッセイなのだった。

100局の詰将棋をまとめた著者の3冊目の作品集だ。2017年に新装版が出たことは記憶していたが、まさか、『盤上のフロンティア 若島正詰将棋作品集』(河出書房新社、2019年)が出ていたとは気が付かなかった。詰パラとか読まなくなって、本屋も行かないので見過ごしたわけだ。

第1番の解説を読んで思い出した。この双玉の図式の隠された意図は読んだことがあったが、忘れていた。途中でこの局面の不自然さに気がつくわけだが。この局面は指し将棋ではありえない構図である。詰将棋の構図にアポリアを持ち込むのは若島正氏らしい。

解説で上田吉一氏が「日本の知的文化遺産で最高のものは詰将棋だと思っている」と書いていて嬉しくなる。パズルを解いている時間はなんとも楽しいのだ。

#詰将棋

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