『徒然草抜書』(1990)その4

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小松英雄『徒然草抜書 表現解釈の方法』講談社学術文庫、1990年

第四章 蜷といふ貝 は文献資料から蜷といふ貝を特定しようとしたのもので、少々マニアックなため、省略して、第五章 いみじき秀句 を読んでメモする。この間1年半が経過している。

2018-04-16『徒然草抜書』(1990)その3

偶々、神田古本まつりで本書が目に止まったので購入した。以前のは花火以降にいつも分からなくなるので気にしないでいる。

惟継中納言が寺法師の円伊僧正に、火事で三井寺が焼かれたとき、御坊を寺法師と呼んできたけど、寺はなくなったので、これからは、ほうしと呼ぼうという話を兼好がいみじき秀句と受け取った。単なる駄洒落では「いみじき」とは言わない。何故に秀逸な言い回しと受け止めたのか?

注)当時は、山法師といえば延暦寺の僧兵であり、寺法師といえば三井寺の僧兵を指した。文保三年(1319)に山門により寺門は焼き討ちに合う。

小松英雄氏に従って文献学的解釈を見ていくと、筋道の通ったものとなる。久しぶりに読んで、谷沢永一の言葉を思い出した。やはり、本物を読まなければダメだ。

2015-01-18『古典再入門』(2006)

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