2018年07月書籍往来
梅雨が早く明けたので、外に出るのが少なくなった。本はその意味で屋内に適したものだ。
明治維新から150年の今年は、近代日本を考える節目の年といえる。すでに数年前から近代日本の問題を考えてきた。大学生の時の本を引っ張り出してきて、未消化だった当時はすでに自分の中にもない。また、新たな気持ちで読むことになる。明治維新による断絶と継続の問題については、やはり具体的に江戸思想史から入って失われたもの(可能性)を見ていかないと、抽象的な、あるいは借り物の見方になりかねない。維新前後を渋沢栄一の行動と思想からみる山本七平はユニークだった。もう少し範囲を広げてみたいと思っている。
藤田省三『維新の精神』みすず書房、1967年第1版第1刷、1975年第3版第1刷
藤田省三は維新の原理を「横議」・「横行」・「横結」が発展し維新は発生したと見る。
藤田省三『天皇制国家の支配原理』未來社、1966年第1版第1刷、1977年第2版第8刷
丸山眞男の弟子だった藤田省三に習うことはなかったが、当時は影響力があって、本を手にしたのだった。
コメント