ルネ・デカルト著、山田弘明、吉田健太郎、久保田進一、岩佐宣明訳、注解『哲学原理』ちくま学芸文庫、2009年、2022年第2刷
書誌情報
本書はデカルト『哲学原理』Principia Philosophiae. 1644 第一部の訳と注解である。ちくま学芸文庫のために新たに訳出・注解したものである。本文に比し解釈、参照が詳しく、訳注、訳者解説、日本語索引(頁番号あり)、ラテン語索引がある。
デカルトの『哲学原理』は第四部まであるが、形而上学を扱った第一部が重要なのは言うまでもない。デカルトが考察した順に『方法序説』『省察』と読んできて、『哲学原理』となった。
あとがきで山田弘明氏が「本書は『哲学原理』第一部の解説書であるが、同時にデカルトへの入門書のつもりである」(p.346)と書いている。私はスコラ用語が出て来てくれた方が今の読書に合っているが、以前では到底読めたものではない。本書を手に取る時期はちょうどよかったのだろう。
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