断片記憶

東山三十六峰の南限

森浩一『京都の歴史を足元からさぐる[洛東の巻]』学生社、2007年さて、東山三十六峰とは、北は比叡山から南は稲荷山までの峰々を指す。新町の町家である紫織庵で欄間に東山三十六峰を描いたものを見たことがある。しかし、まだ数えることはしていない。...
四都手帖

四都手帖2016年10月【編集中】

2016年10月の私的な愉しみと記憶何と言っても、この秋の盛りの古都は外せない。花街では一年の稽古の成果を発表する踊の会が楽しみである。番組に書く自筆が年々上手くなるのを眺めるのも密かな楽しみの一つである。ずいき神輿を何年も観たいと思ってい...
古都を旅する

安土桃山時代の京都

鎌田東二「霊性の京都学84 安土桃山時代の京都」『月刊京都 2016年9月号』藤原惺窩、伊藤仁斎と江戸時代の学問が続いたが、本居宣長と伊藤若冲を書いてからここに書くことも忘れていた。鎌田東二氏は富士谷御杖(ふじたにみつえ、1730年ー180...
読書時間

『京都の歴史を足元からさぐる[洛東の巻]』(2007)

森浩一『京都の歴史を足元からさぐる[洛東の巻]』学生社、2007年著者はあとがきで「学は人の砥礪(しれい)なり」と書いている。「砥は細いトイシ。礪はあらいトイシ。細かい研究にくわえ、大きく物事を見る姿勢の両方が必要」と云っている。さて、久し...
視聴時間

『京都 表千家 茶の湯歳時記』(2007)

表千家不審庵,テレコムスタッフ株式会社『京都 表千家 茶の湯歳時記』2007年この29分のビデオで京都 表千家の歳時記が味わえる。高いと感じるか安いと感じるかはあなた次第である。不審庵の門は紀州藩からの寄贈である。玄関の手掛かりを切り、客の...
散歩時間

NOBUNAGAを観る

朝からの障子張りの行事が終わって、午後から東京宝塚劇場で月組の、『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』と『Forever LOVE!!』を観る。前回も貸切公演だったが、今回も貸切公演だった。エリアリンク株式会社の第1回の貸切公演である。...
読書時間

『平田篤胤』(その2)

吉田麻子『平田篤胤』平凡社新書、2016年著者は第5章を読むことを勧めている。「おそらくこの章に一番のエッセンスがあると思う」(P11)。第五章が重要なことは分かったので、本書の構成をまず見ておこう。第一章 『鬼神新論』(文化2年・1805...
四都手帖

五条坂陶器まつり2016年

献上三笠とは、奈良市下御門町(しもみかどちょう)にある鶴屋徳満の三笠の名称のこと。三笠は笠を三つ重ねたような山相の若草山の別称。「今上陛下皇太子の御時、立太子の御奉告に橿原に行啓のみぎり、献上の光栄に浴しましたので」、それ以来「献上三笠」を...
四都手帖

和中庵の二階のガラス窓

夏の旅で「和中庵」を見た。「人工絹糸」いわゆるレーヨンが発明されると、それを「人造絹糸」と命名し「スキー毛糸」のブランドで財をなした近江の五箇荘出身の藤井彦四郎が、贅を尽くして建てた、東山大文字山の麓の鹿ヶ谷の建築群である。漢学者長尾雨山に...
読書時間

『奔馬』(1977)を蟬時雨の中で読む

三島由紀夫『奔馬 豊饒の海・第二巻』新潮文庫、1977年、2013年第63刷週刊新潮の「とっておき私の奈良」の三輪太郎氏の1回に大神神社の摂社の率川神社の三枝祭が出てくる。三島由紀夫が書いた率川神社の三枝祭を読むために大垣書店で文庫本を買っ...