四都手帖

四都手帖 2017年03月【編集中】

2017年3月の私的な愉しみと記憶 弥生の京都は桜を話題にする日々が多くなる。目眩く桜花の三月を味わいたいが、それは記憶の中だけにしかない。 奈良のお水取りが終わる3月15日、京都でも清凉寺で御松明があり、やっと底冷えのする冬が終わった気が...
古都を旅する

京都の霊性 「霊性の京都学」最終回

鎌田東二「霊性の京都学90 最終回「京都の霊性」」『月刊京都 2017年3月号』 いつかくるものと思っていましたが、とうとう最終回になりました。このところブログのネタにして来ましたが、7年半も鎌田東二先生に付き合って、月刊京都を買い続けてき...
読書時間

『中村直勝著作集第7巻 歴史と人物』(1978)

中村直勝『中村直勝著作集第7巻 歴史と人物』淡交社、1978年 月報から読む。 「中村先生の人物論の背景」の時野谷 勝(大阪大学名誉教授)は京都大学での講義の思い出を書いていた。「例えば女房奉書などが発給される過程の制度的な解説だけでなく、...
読書時間

『進化しすぎた脳』(2007)

池谷裕二『進化しすぎた脳 中高生と語るの最前線』ブルーバックス、2007年、2016年第30刷 巷に人工知能の本が溢れている。 松尾豊『人工知能は人間を超えるか』(2015)を手にしてから半年が経ったけど、この分野の本が選べないでいる。 そ...
古都を旅する

天龍寺

週刊新潮の「とっておき私の京都」芥川賞作家の村田沙耶香氏の2回目は「天龍寺」でした。曹源地も周りが雪景色です。金閣寺よりもおもろいなあ。雪が降ったら天龍寺や、金閣寺は外を歩くしかないのに対して、天龍寺は書院から眺められる。 プラス1は「御髪...
読書時間

『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』(2016)その2

ティナ・シーリグ、高遠裕子訳『スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』CCC メディアハウス刊、2016年第2刷 前回は時間切れのためどこかで続きを書くつもりだったが、かなり経ってしまった。スマホで表を作るものの、ココログの設定が分からず...
断片記憶

春はspringか

平安朝の歌集の四季の部立は春から始まる。1年が立春より始まるからである。しかし、在原元方の有名な歌にあるように暦とずれることもあった。 春は旧暦の暦月の正月から3月である。 二十四節気では立春から立夏の前日までが春である。暦月の正月と節月の...
シガモノ

『行 比叡山千日回峰』(1979)

『NHK特集 行 比叡山 千日回峰』 酒井雄哉(哉は右上から下へのはらいがなし)師の最初の千日回峰行である。 1979年1月5日の放送であった。放送は1978年10月30日の堂入5日目の水汲みの場面から始まる。酒井雄哉(哉は右上から下へのは...
ひととき

88「薄氷」千宗室

ひととき 2017年2月号の千宗室さんの京都(みやこ)の路地(こみち)まわり道は「薄氷」というタイトルだった。手水鉢に張った薄氷の話を出し、「この町に生まれて六十回、私は未だに冬と折り合いをつけられないままでいる」と家元が吐露している。 後...
書籍目録

2017年01月購入図書

2017年01月購入図書 睦月は、仕事で遅くなる日が多く、新刊本をチェックしていない。ブログは月水金にすることにしたので、本を読む時間が増えた。早起きして書いた方が脳内の整理ができているので、夜に書くより良い。 さて、五来重の本は宗教民俗学...