文月も花火鑑賞会が終われば月末になっていた。本当に何をしていたか記憶が定かではないが、これで日常生活にもどることができる。勉強ではないが、史料を読む訓練をする時間をとりたいと思う。期日が迫っているということには当分ならないし、本棚はまた、段ボール箱に塞がれたので、しばらくはたどり着けないから、Amazonで来たばかりの本をじっくり読むことにする。独学が一番やりやすい。
(購入後記)
薮本勝治『『吾妻鏡』の合戦叙述と〈歴史〉構築』(和泉書院、2022年)を読むには漢文訓読の知識が足りないと思った。『吾妻鏡』は現代語訳でしか読んでこなかったので、変体漢文に少しは慣れてきたとはいえ、読み下しに自信を持てない。誤読に気づかずに読み進めることは、英文解釈書をさんざん読んできた身としては避けたいものである。
古文は現在から遡って読み進めるのがよいと思っているので、まだ揃えていなかった本書を入手することにした。福沢諭吉『学問のすゝめ』『文明論之概略』久米邦武『米欧回覧実記』などが教材になっているので、明治の漢文訓読体を読むきっかけになるかと思う。『論語』も良いのだけれど、白文が古過ぎて難しい。「はじめに」に書いてあることは真実なのだろう。
「有り体に言って、現在、まともに訓読法を教えているのは、正規の教育機関ではなく、優れた講師を擁する一部の予備校だけなのである」(p.iv)。
【歴史】
古田島洋介『日本近代史を学ぶための文語文入門』吉川弘文館、2013年、2022年第6刷
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