梅雨明けして猛暑となる。流石に、エアコンを交換したのはよかった。冷房だけではなく除湿という手がある。外を歩くと気温ばかりでなく湿度も高く不快感も増すのである。しかし、神保町にはたまに顔を出して本の陳列を眺めなければならない。こまめに本のチェックはしないのだから。
(購入後記)
藪本勝治氏の論文集はまだ読み終わらないが、一般向けの新書が出たので、新書を先に読むことにする。何よりも『吾妻鏡』の全体像を把握したいと思う。「はじめに」を読んでそう思った。
「たとえば、源頼政の主導による以仁王の挙兵、以仁王の令旨(命令書)による頼朝の旗挙げ、頼朝に疎まれた義経の腰越状の訴え、二代目将軍頼家の暗愚、三代目将軍実朝の分弱、実朝暗殺事件の黒幕としての北条義時、後鳥羽上皇が討幕を企てた承久の乱ーー。いずれも、『吾妻鏡』の記述をもとに形成され広く流布している。しかし実は、これらは全てフィクションである」(p.i)。
赤松明彦氏のサンスクリット入門は語彙索引を入れて424頁と力が入っている。50課というだけでも驚くが、原稿は倍近いらしいことが「おわりに」に書いてある。読まずに終わる可能性が大である。サンスクリットの文を原則としてローマ字で示しているので初心者にはありがたい。デーヴァナーガリーは石井裕『ニューエクスプレスプラス サンスクリット語』(白水社、2021年)で挫折したことがある。ヒンディー語で使われている文字と発音をセットで覚えるのはハードルが高い。
【歴史】
藪本勝治『吾妻鏡ー鎌倉幕府正史の虚実』中公新書、2024年
【言語】
赤松明彦『サンスクリット入門 インド思想を育んだ「完全な言語」』中公新書、2024年
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