睦月も下旬となった。今月は寒さの厳しい日があったり、緩んだりした日もあり、暖冬の予想とのギャプを感じている。
(購入後記)
「黄表紙」が懐かしいので手に取ってしまった。読書計画外の本であることは認めざるを得ない。この世界に入るためには何処から始めるのが良いのかと、押上文庫の大将と話してみた。歌舞伎から入るのがあるとしても歌舞伎も知らない人にどこから説明したらよいのか。忠臣蔵は当世を描けないので太平記の世界に置き換えているし、熊谷陣屋にしても平家物語を知らないとパロディであることすらわからない。恋川春町作画の「金々先生栄花夢」も邯鄲の夢が下敷きのパロディである。草書の文字を現代かな遣いに置き換えているが、江戸の言葉(古文)であることには変わりはないのですらすら読めるわけではないが、注釈も詳しく、解題、解説もあり、時代背景が理解できるので黄表紙の世界に入るにはよいと思う。もちろん、古文自体にアレルギーがないことが前提ではある。
【文学】
小池正胤、宇田敏彦、中山右尚、棚橋正博編『江戸の戯作絵本①』ちくま学芸文庫、2024年
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