2020年06月購入図書
水無月祓の時期になった。文書を読む時間は減らないが、仕事時間が増えて、のんびり読書する習慣は無くなってしまった。小まめに読むことはあっても、分厚い文庫を読む気にはなれない鬱陶しい夏が来たのである。
(購入後記)
中古の文法の概説を読むことは、古代と現代の日本語の文法の違いを意識させる。日本語の文法など高校の古文でしか習ったことがないので、現代語の視点から中古語を見るのは新鮮だ。小西甚一の学習参考書は読み物として読むにはよいが、辞書的に引くには冗長なところがある。本書の参考文献を見ると、現代の研究レベルを示すべく整理されたことが分かる。小西甚一の名前はなく、佐伯梅友はある。やはり、最新研究をもとにした本を手にしたのは正解だ。
桃崎有一郎氏の京都本が続く。前著で予告していたように京を壊した天皇が論じられる。問題はその事実を隠蔽した歴史家である。
関ヶ原も名前からして色々あるようで、歴史家の本を読む楽しみの一つである。日本史史料研究会は洋泉社から、他社を活動の場とすることになった。
戦国期の足利将軍というのはよい見立てであると思う。最前線シリーズは山川出版へ移ったが、マニア向けではなく、一般向けという編集方針らしい。
桃崎有一郎氏の宣伝にのって足利義満を買う。
【歴史】
桃崎有一郎『京都を壊した天皇、護った武士 「一二〇〇年の都」の謎を解く』NHK出版新書、2020年
日本史史料研究会監修、山田康弘編『戦国期足利将軍研究の最前線』山川出版社、2020年
日本史史料研究会監修、白峰旬編著『関ヶ原大乱、本当の勝者』朝日新書、2020年
桃崎有一郎『室町時代の覇者足利義満ーー朝廷と幕府はいかに統一されたか』ちくま新書、2020年
【文学】
小田勝『古代日本語文法』ちくま学芸文庫、2020年
日高見のラベルの裏を見る。夏の江戸鮨でした。飲まなきゃ分からないよね。
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