【オンライン講座】岡田以蔵の実像と虚像を視聴した。中村武生氏の講座は二条通歩きの前半以来だ。このところ、ZOOMとかのビデオ会議システムを使った講座をいくつも受講している。会計士協会の専門委員会は毎月Teamsだし、BPIAの企業活性化研究会はZOOMだ。会計士協会のweb研修もISACAのwebinarも含めれば相当な時間をPCの画面を見ているせいで、健康診断では視力の低下が指摘された。視神経が疲れるのだろう。
自分が好きなことは、歴史と文学(和歌も含む)であることが分かってきた。山も将棋も好きだったが、山に行かないで写真だけ見ていてもつまらないし、将棋も新聞将棋を見る以上のことはしていない。その点、歴史は一般書であっても史料に当たればキリがないし。ポエジーを感じない文章を読むのは仕事だけにしたいと思っている。
岡田以蔵は小説の中では人斬りであった。中村武生氏の講義ではどうなのか楽しみにしていた。幕末の時期に人が人と知り合う機会は少ない。政治活動に伴う暗殺が目立つのもこの時期である。
中村武生氏は二次資料のイメージを捨て去って一次資料によることを説く。すると岡田以蔵が関わった暗殺で確かなのは本間精一郎だけだという。本間精一郎は佐渡出身の浪士であった。当時の政治活動は命懸けである。木屋町四条上ルに本間精一郎遭難之地の石碑が昭和四三年(1968)に建てられている。明治維新百年で多くの石碑が建てられたうちの一つである。木屋町を歩いていたときは何気なく見ていたが、石碑が建てられるほどの浪士とは思えない。ほぼ知られていないのだ。
勝海舟が晩年『氷川清話』の中で岡田以蔵のエピソードを書いている。このときの人斬りの技の話が岡田以蔵のイメージを作ったのではないかと中村武生氏はいう。もちろん二次資料であるから信用できない。岡田以蔵と坂本龍馬の関係も一次資料にはない。龍馬が勝海舟のボディーガードとして岡田以蔵を付けたという話は司馬遼太郎の小説の世界でしかないことが分かる。
1時間では終わらず、15分以上延長したのだった。
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