『古文書入門 くずし字で「東海道中膝栗毛」を楽しむ』(2012)

読書時間

中野三敏『古文書入門 くずし字で「東海道中膝栗毛」を楽しむ』角川学芸出版、2012年

かくて、百人一首は記憶で読んだため力にならずに、中級編を手にする。

十返舎一九『東海道中膝栗毛』の五編上を読む。弥次郎兵衛と喜多八が江戸から京都まで旅する話は知っていたが、ここでは熱田神宮から桑名に船で渡り、お伊勢参りの参道に着くまでが語られている。

落語について人情ものは聴くが、長屋ものは好みではない。『東海道中膝栗毛』を読んでみて、滑稽本を読むのは好きではないことが分かった。庶民たちの笑いに馴染めないと書いたところで、江戸の板本を読むために訓練している訳ではないことを思い出す。『おくのほそ道』を読めばよいのだが、力がないので、この中級編で足慣らしをしているのだった。他に適当な本を探すべきかもしれない。

『東海道中膝栗毛』は純然たるフィクションである。もっとも、『おくのほそ道』もフィクションが入るが、あり得ない話と、ある話の違いがあると思う。

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