撤退戦を戦う

断片記憶

撤退戦ということで、昨日の話の続きと思われた方には済まないが、テーマからして本の内容ではなく本の片付けの話である。

梅雨空にモチベーションの上がらない日々が続く。本を整理することは、その分野から撤退することを意味する。また、時期をみて巻き返せば良いではないかという考え方もある。

I shall return.

その分野への再アプローチ方法を分かっていれば、できないことでもないかという気はする。しかし、空白を作れば、それを埋めることは容易ではない。将棋から離れてしまったのは、将棋世界や詰パラを処分した時期であり、現代の将棋には感覚的についていけなくなってしまった。知識の構造物は絶えず再構築し直さなければ、硬直化して脆くなる。継続的な知識生産過程を止めれば、そこから崩壊が始まる。

その意味で何を残して何を処分するかは重要なことだ。入れ替えは賛成するが捨てることには反対してきた。捨てる場合はその分野から足を洗うことだと思っている。それが、仕事の分野であっても趣味の分野であっても変わらないと思う。

今の私を作ってきたのは本である。古典はともかく、自分が生きた時代に書かれた本はその時代を背負っている。

この撤退戦のなかで、将棋、山岳、開発、経営の分野を身軽にした。経済関係の本は大学院へ寄贈した。その間、歴史、思想が重くなっている。昭和を知るための本は増えそうな予感がする。歴史、思想、文学に、趣味の本を入れたとしても、図録が多すぎるのが頭の痛いところだ。

注)趣味の本が何かは書籍目録のテーマを読めば分かる。

#チェス

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