『考える技術・書く技術』(1973)

読書時間

何度も買ってしまう本がある。板坂元『考える技術・書く技術』(講談社現代新書、1973年)だ。2014年10月購入図書に最近の記録がある。そして、2018年07月購入古書に載る予定だ。それ以前は記録していない。

1.何度も買ってしまう理由

著者のアイデアを現代に当てはめるとどうなるか。梅棹忠夫や川喜田二郎の時代は白色のカードとエンピツの時代だとすると、板坂元は四色カードの頃であり、今は電子ペーパーの時代だ。2016年5月13日に倉下忠憲氏の『知的生産とその技術 Classic10選』(kindle版)で久しぶりに確認したけど、また、2年経ってこのテーマを再考するに当たって指針が欲しくなって、箱を探すのは不可能に近いので、買おうと思って本屋に向かったら、古本屋の店先にあった。おかげで、袖井林二郎編の本までついで買いしてしまった。本屋では、予定外の『武士の日本史』を買ったりして、この暑さのせいにしておく。

2.変わること変わらないこと

黄色いエンピツであるダーマトグラフを何故私が持っているかというと、著者が精読するときに感銘した文章を塗りつぶすというので買ったわけである。その後、ラインマーカーが出て使われなくなった。しかし。裏写りする本ではやはり色鉛筆が良い。著者は赤色で傍線を引くのは赤色が刺激が強いため目が疲れるという。黄色は疲れ方が違うともいう。米国の教科書が大事な箇所を黄色でハイライトされていて、学生はマジックインキで塗りつぶしていたのはそのせいだと推測している。ダーマトグラフの色移りが気になるので、著者は5種類くらい買って試したという。この辺りは片岡義男氏なら、メーカーまで書いてくれるのだが、私は丸善で見つけたのを使った。5種類も試すことなどは考えもしなかった。読み返して注意がどこに向かうかもその時によって変わるのである。ツールは変わっていくけれど、大事な文章を塗りつぶすやり方は、kindleでもハイライトはできるようになっている。Adobe AcrobatなどのPDFのリーダーも基本的に備えている機能である。教科書も紙から電子ペーパーへ移行されていく。カセットテープも今ではスマホに変わったが、録音することに変わりはない。

著者は色でカードの情報を分ける工夫をしていた。専門の資料は白カード、緑は専門外、黄色は1月から4月で仕上げる仕事用、プロジェクトが重なれば色を分けるという。赤は緊急用である。ちなみにGoogle Keepも電子カードに12色をつけて区分できるようにしている。

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