月刊京都2016年01月号は「お正月と風習の謎」の特集だ。日本語的には分かりにくいタイトルだ。
鎌田東二教授(聞書き 薄雲鈴代氏)「注連縄はいったい何を意味しているか」を載せている。注連縄(しめなわ)の起源を『古事記』の「尻くめ縄」であるという。天照大神が天の岩戸からでてきた後に、素早く縄を張って後ろに戻れなくした。「尻(しり)くめ縄」が後に結界を表すことになったという。藁でできた注連縄が残ることはないので、起源については、鳥居と同じく分からないとするしかない。稲作以前はどうだったのかと考えても推測の域を出ることはない。
正月の京都の街を歩いていると、しめ飾りが多彩であることに気づく。「笑」の字を見かけるのは、祇園甲部と上七軒だった。由来は書いていないのが残念だ。門松は根引きの松と東都にいる人間にとって見慣れない景色である。
正月前後の期間限定アイテムの紹介もあり、私にとって近年にない楽しい特集だった。
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