『銀鏡神楽』(2012)

断片記憶

濱砂武昭『銀鏡神楽 日向山地の生活誌』弘文堂、2012年第2刷

銀鏡神楽を「しろみかぐら」とは読めなかった。東米良神楽である。隣に西米良神楽がある。宮崎県の日向山地の旧東米良村の一部が西都市に編入された。銀鏡地区の神楽の話が中心であるが、山の生活がなくなろうとしている現在、日々の暮らしについても多く割かれている。読み応えがある。著者の濱砂武昭氏は銀鏡神社権禰宜である。

神楽と狩りと焼畑の暮らしが山の生活であった。須藤功氏の写真がよい。

宮家準『霊山と日本人』(講談社学術文庫、2016年)の第1章 日本人の生活にとっての山に書いてあることが、この日向山地にもあったことが分かる。狩りには近親者に死亡者を出した者は参加できないなどタブーがあり、山の神の妬みに注意する点など共通するものがある。

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