読書が読書を変える

断片記憶

乃至正彦『戦国の陣形』講談社現代新書、2016年

本書を読んで思ったことは、「防人とは何か」と問うたときに、自分の知識の欠落を補いたいということだった。万葉集を読むとき防人の歌は何となく避けてきていた。歴史の教科書もろくに読まなかった私の防人についての知識はステロタイプなものでしかなかった。

当時の軍隊の編成や軍事技術に興味を向けると、何も分からない。血生臭い奈良時代をどう理解しょうとするのか自問自答することになる。

佛教大学四条センターで山中章三重大学名誉教授の話を聴いたときに、鈴鹿関の話が出て、鈴鹿関の西の城壁が発掘された(2006年)話をされたことを思い出した。ここに詰めていた人数や期間など軍事的な情報が分からなかったのが残念だった。

こうやって、興味の種が芽生えると、読書も自ずから変わっていく。読書することで読書するものが変わるのである。つまり、どこから読んでも良いということになる。

「伊勢湾の考古学」(2014年12月10日、2015年2月25日)

yayaさんの宮都研究

ただし、鈴鹿関は後半の講義で山中章先生のブログは前半の資料を公開しているだけなのが残念である。

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