黒田日出男『増補 絵画史料で歴史を読む』ちくま学芸文庫、2007年
神護寺の三像については、いつだったか、5月の連休に虫干されたのを見に伺ったことがある。
絹本著色伝源頼朝像、絹本著色伝平重盛像、絹本著色伝藤原光能像は1951年に国宝に指定され、毎年5月の連休に公開されていた。神護寺の400段の石段を詰めて楼門を潜ると右手に書院があり、ここで寺宝の虫干が行われていた。私が見たのはガラスケースに入れるでもなく、軸を掛けていた。色は鮮やかなので、保存状態が良いのであろう。
この三像が誰なのかは論争がある。
伝源頼朝像、伝平重盛像、伝藤原光能像に対し、
足利直義、足利尊氏、足利義詮とする米倉迪夫氏の説を黒田日出男氏は支持している。
これだけで1冊の本になるものを第7章と第8章の2つの章で扱っている。他の人の議論の詳細が分からないので、またの機会にしょう。
コメント