奈良その奥から五「土を拝む」
岡本彰夫 『ひととき』2019年3月号
春日大社の元権宮司の岡本彰夫氏が「土を拝む」について『ひととき』2019年3月号に書いていました。春日祭では神前より撤下された社醸の「一夜酒(ひとよざけ)」の最初に一献を両手で捧げ、大地へと注ぐといいます。祭に先立ち、土の神・酒の神に感謝の祈りを捧げて酒を献ずると古記にあるそうです。
「昔の人々は大地を尊び、土を拝んだ。それに比べて今日の我々はどうだろう。土は踏みつけることしかしない」。
岡本彰夫氏は「私は毎年の正月、額を土に着け、つまりヌカズイて土を拝ませて頂く事にしている」といいます。
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