霜月はやはり寒い季節である。
(購入後記)
例えば、海北友松の建仁寺の障壁画で描かれた竹林の七賢などをいつまでもほったらかしているわけにもいかないので、ここらで理解しておきたい。薄いしちょうどよい。美術鑑賞は感性だけでは限界がある。本書の原本は、『風呂で読む 竹林の七賢』(世界思想社、1996年)で、本当に濡れてもよいように合成樹脂使用であったという。学術文庫化にあたり「あとがき」が加えられ、顔延之の「五君詠」に取り上げられていない、山濤(さんとう)と王戎(おうじゅう)について『文選』から五言詩二首を引いて紹介している。吉川忠夫の頭の使い方が楽しくなって、吉川忠夫の本をもっと読みたいと思った。
【歴史】
吉川忠夫『竹林の七賢』講談社学術文庫、2024年
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