断片記憶

鳥取三昧

暑い日の続いた夕方に自分を取り戻す時間をつくる。砂丘ラッキョウを盛り付ける皿は祇園甲部の都をどりの菓子皿だが、この地の色は少し前の六兵衛だ。雨月陶斎先生のヤマセミのぐい呑で諏訪泉の純米吟醸の満天星(MANTENSEI)を飲めば気分は日本海、...
断片記憶

逢魔ヶ時

子供の頃の遊びは夕暮れ時にピークを迎える。母が連れ戻しに来る時に「ことろがくるよ」という。ことろとは子捕ろである。連れて行かれたら二度と家には戻れない。そんな昔に返してくれる「私にとって只見川左岸流域は聖地ならぬ、魔地である」。池田知沙子「...
読書時間

『千日回峰行を生きる』(2015)

光永圓道『千日回峰行を生きる』春秋社、2015年2015年03月01日に十二年籠山行満行した光永圓道大阿闍梨が無動寺谷明王堂で小僧生活を始めるところから半生を書いたもの。光永覚道大阿闍梨の弟子となり、千日回峰行を2009年に成し遂げている。...
読書時間

『歴史のなかの『夜明け前』』(2015)

宮地正人『歴史のなかの『夜明け前』平田国学の幕末維新』(吉川弘文館、2015年)島崎藤村の『夜明け前』が昭和の小説であることを知ったのはそんなに昔のことではない。『夜明け前』は中央公論に1929(昭和4)年から1935(昭和10)年にかけて...
古都を旅する

パビリオン

週刊新潮の「とっておき私の奈良」三瀬夏之介氏の4回目は「バビリオン」だった。知る人ぞ知る絵本カフェとか。知らなんだ。三瀬氏の竹馬の友の大西正人氏お店だという。コーヒーを飲みながら絵本を手に取って見ることができる。夫人のネット古書店のリアル店...
読書時間

『権力の館を歩く』(2013)

御厨貴『権力の館を歩く』ちくま文庫、2013年権力者を建物を通して政治学者が語る。2007年1月24日から2010年3月31日にかけて毎日新聞に連載した記事をに2010年に単行本とした。それを2013年に文庫化するに当たりコラムを追加してい...
読書時間

『奥三河』(1985)

前田真三『奥三河』グラフィック社、1985年、1991年第6刷奥三河という場所の範囲は様々だという。四季を撮した写真集を見ると失われた日本の風景という言葉が浮かんでくる。序で色川大吉氏が書いている。「今度の作品集は何の変哲もない『奥三河』を...
書籍目録

2015年04月購入図書

2015年04月購入図書【歴史】天野太郎『阪急沿線の不思議と謎』じっぴコンパクト新書、2015年岩下哲典『幕末日本の情報活動―「開国」の情報史』雄山閣、2000年、2008年改訂増補版加藤貴校注『徳川制度(中)』岩波文庫、2015佐々木高明...
書籍目録

2015年04月購入古書

2015年04月購入古書【思想】アルボムッレ・スマナサーラ、有田秀穂『仏教と脳科学』サンガ、2010年【ICT】片貝孝夫・平川敬子『パソコン驚異の10年史 その誕生から近未来まで』ブルーバックス、1988年第4刷【写真】前田真三『奥三河』グ...
古都を旅する

キッチンペピタ

週刊新潮の「とっておき私の奈良」三瀬夏之介氏の3回目は「キッチンペピタ」だった。今谷升義(よしのり)シェフがならまちに1981に創業した和洋中のもの、三瀬氏の締めはムリギカリーとのこと。プラス1は今谷氏のご長男のイタリアン「ペピタドーロ」だ...