読書時間 『読んでいない本について堂々と語る方法』(2016) ピエール・バイヤール、大浦康介訳『読んでいない本について堂々と語る方法』ちくま学芸文庫、2016年第2刷著者のピエール・バイヤールは、本を読むということどういうことなのかを考えた。読書の仕方を教えるハウツー本ではない。また、知識をどう構築す... 2016.11.17 読書時間
古都を旅する 冨士谷御杖の言霊論とモスクワでの『古事記』公演 鎌田東二「霊性の京都学87 冨士谷御杖の言霊論とモスクワでの『古事記』公演」『月刊京都 2016年12月号』冨士谷御杖については、「倒語説」について言及されたところで、前月は終わった。さて、今月の論を読む前に、鎌田東二氏の冨士谷御杖の「倒語... 2016.11.16 古都を旅する
断片記憶 『日本の名峰 中央・南アルプス、関東周辺の山々』 『日本の名峰 中央・南アルプス、関東周辺の山々』NHKエンタープライズ、2008年しかし、今まで取っておいたのがおかしいくらいだ。109分。ハイビジョンだけにクリアではあるが、ややオムニバス的である。北岳編は梅雨、盛夏、晩秋の景色だ。北岳 ... 2016.11.15 断片記憶視聴時間
読書時間 捨て猫 加藤楸邨『句集 猫』ふらんす堂文庫、1990年、1993年第2刷満月やたたかふネコはのびあがり扉絵の猫がこの句のイメージなのか。120句の猫の句を石寒太氏が拾う。雪踏んで蹠けむる捨て子猫 2016.11.14 読書時間
断片記憶 萬朶の櫻 萬朶(ばんだ)の櫻という言い方があった。花の雲鐘は上野か淺草か (芭蕉)芭蕉の深川の草庵から「遥かに眺めやれば上野・淺草あたりは萬朶の櫻雲に包まれて居る。その花の雲を渡ってゆるやかに響いて來る鐘の聲、それも霞んだやうで上野の鐘たも淺草の鐘と... 2016.11.13 断片記憶
四都手帖 旅行計画を立てること 「四都手帖」の構成を考える。情報とは何かを考えることから始めよう。まずは、計画を立てるために必要な情報だ。旅行代理店で作ってもらうのは現地までの交通機関と宿泊先を含んだ旅行日程表だ。これは最後にすることで、計画を立てることから始める。いつ、... 2016.11.12 四都手帖
古都を旅する 五十鈴川カフェ 週刊新潮の「とっておき私の伊勢」作家の朝井まかて氏の2回目は「五十鈴川カフェ」だった。明治国家による権威付けがされる前は誰にでも開かれた伊勢だった。「おかげ参り」のピークが江戸時代に5度記録されたという。内宮の鳥居を出て五十鈴川を渡った対岸... 2016.11.11 古都を旅する
読書時間 『魔の系譜』(1984) 谷川健一の『魔の系譜』(講談社学術文庫、1984年)はもっと早く出会っておきたかった本の一つだ。本書の主題「本書は私の著作のなかでもっとも初期に属するものである。それだけではなく、私はそれまで胸中に溜めておいた一つの主題を、本書の中で一気に... 2016.11.10 読書時間
読書時間 『読書人の浅酌』(1991) 谷沢永一『読書人の浅酌』潮出版社、1991年「浅酌」とは三省堂大辞林によれば、「ほどよく酒を飲むこと。小宴を催すこと。」とある。谷沢永一氏は酒が好きなようである。ほどよくということもその度量によって違うものである。読書人は、しかし、酒を飲み... 2016.11.09 読書時間
読書時間 線を引いても読めない本 谷沢永一『近代日本文学史の構想』晶文社、1964年、1977年第2刷谷沢永一氏の書いたものを読んで来たのは『紙つぶて』以降の文体だったので、『近代日本文学史の構想』(晶文社、1964年)の文体を読んで、厳密さを追求するあまり、長くなった文の... 2016.11.08 読書時間