連休が明けて活動しやすくなった。連休中はどこも混んでいるので動きたくはない。しかし、本は手に取ってみて感じるものがなければ買っても無駄になるのでできるだけ本屋へ足を運びたいのである。
(購入後記)
編集者は1982年から1983年生まれの歴史家である。執筆者も1971年から1982年生まれで、これまで読んだ記憶がない人々である。尤も近世史の本はほとんど読んでいないので知らなくても不思議はない。学説や学界の関心事を総括する本を読むと学部生向けに書かれた本のありがたさを感じる。
三ツ林誠氏の「思想史」を読んだだけだが、深谷克己『東アジア法文明圏の中の日本史』(岩波書店、2012年)、前田勉『江戸の読書会』(平凡社、2012年)、子安宣邦『本居宣長』(岩波新書、1992年)、同『「宣長問題」とは何か』(青土社、1995年)、吉田麻子『平田篤胤』(平凡社新書、2016年)、宮地正人『歴史のなかの『夜明け前』』(吉川弘文館、2015年)くらいが参考文献に挙げられたなかで私が読んできたものと重なった。江戸の思想史はもう少し読んできたかもしれないが、マッピングには入らないようだ。あまりに古い本は紹介していないし、学説的な価値を失っているのだろうか。上下2段18頁で近世思想史を歴史学から取り上げるには限界がある。
自分の読んできた本を布石として次の本を考えるのにこの本を利用して行こうと思う。残りの19の論考もそうした布石を考えるヒントにしたい。
【歴史】
上野大輔・清水光明・三ツ松誠・吉村雅美編『日本近世史入門』勉誠社、2024年
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