2021年12月購入図書

Goinkyodo通信 書籍目録
師走はどうやら本の整理をする時期らしい。年明けにはBookoffに本が出回るからだ。一年という単位で見直しをしているのであろう。このサイクルを短くすればよい結果を産むと考えられるが、怠惰な人間にはできないことだ。学会や専門委員会などであっというまに暮れになってしまった。
(購入後記)
2021/12/03 ヒチョル式の本は2冊目になる。空港の待合で読むにはピッタシの本だと思っていたが、よく見るとこの本は1時間でなく1日かかるらしい。確かに、字は書いて覚えるよりほかにない。
2021/12/04 先月分の『歴史研究』をAmazonで購入した。
2021/12/05 土井善晴氏の本を文庫になったので買う。養老孟司氏の解説が目的である。
2021/12/05 聴覚といえば、音楽の楽しみ方に尽きる。しかし、これが文化であれば、限られたものにならざるを得ない。あくまで身体性の観点からの読み直しである。岡田暁生氏の本は段ボールの中で見かけた気がしたので、探してみるか。
2021/12/07 サイエンスZEROで鈴木俊貴氏の「鳥の言葉」の研究を知り、ナショナル ジオグラフィックの別冊に囲み記事があるというので、kindle版で読んでみたが、情報は殆どなかった。むしろ最新研究を易しく解説したムックであるので、分野の先達を知る意味でよかった。サンプルを見て躊躇したと記録しておく。
2021/12/09 山内志朗氏のドゥルーズについての最後の論考を買う。前書きと後書きを読んで、まだ読むのは早いと知る。
2021/12/11 昨日のTLに流れてきたのを注文して朝届く。トリスタン・ガルシアの『激しい生』を学会の休憩時間に読み始める。「近代」に常に戻ってくる。
2021/12/12 ALISの発表で製造物責任の専門家の平野晋教授の話が面白かったので、Amazonでポチしたら、翌日には配達された。AIが物事の本質を問うきっかけになる。
2021/12/16 江戸時代の学び方を読みたくなって手にしたのであるが、当時の知識人は古典漢籍の素読という方法で身体化した知を形成していたことがわかった。唐木順三のいう思考の「型」であろう。しかし、我々はもはや『論語』にリアリティを感じることはない。価値基準をどこに求めるのであろうか。著者は地球環境の危機のなかで自己と大自然とも関わり方を問い直す必要があるという。
「江戸の学びは、自然(天)と関わるなかで、豊かな身体感覚や感性を育て、それを通して他者とつながっていく知恵に満ちていた。その意味で、いま私たちが己の身体に関わる感性を活性化させ、自然とどう関わるか、ということを考える上で、江戸の学びと思想は示唆的である」(221ページ)。
2021/12/16 『拾遺和歌集』はAmazonしないで正解だった。3cmを超えるとポストに入らない。
2021/12/19 齋藤純一/田中将人『ジョン・ロールズ 社会正義の探究者』を買う。評伝から入ることにする。
2021/12/19 岩田慎平『北条義時 鎌倉殿を補佐した二代目執権』を買う。野口実氏の押しである。
2021/12/24 二宮尊徳の話を読みたくなって、kindle版でサンプルを読んだら、止まらなくなって買ってしまった。
2021/12/26 竹村和子『愛について』を買う。新田啓子氏の解説を読むためである。
2021/12/26 ポアンカレの『科学と仮説』を買う。クリスマスには『アイデアのつくり方』を読むで書いたとおり、広告のコピーのための発想法がなんで科学に結びつくのか興味が湧いたのである。
2021/12/26 堀正岳氏が『ライフハック大全』を全面改訂したというからには買わざるを得ない。
2021/12/26 前田愛『増補文学テクスト入門』の文庫本解説で小森陽一氏が「『文学テクスト入門』がすぐれた読書の身体論になっていることは、もはやあきらかであろう」(239ページ)というからには読まざるを得まい。
2021/12/27 石井建志『川越街道 お写ん歩ノート』で本年3冊目。本当に本人は仕事に専念するのだろうか。
2021/12/28 フランス語の文法書を買う。まだやる気があるのかこれでわかる。3.5cmの厚さ478ページなので、ここに載ってなければ例外として扱えば良い。
(読書展望)
身体性について考えるヒントになる本を読もうかと思う。嗅覚、味覚についてはソムリエの本が役に立った。視覚、聴覚、触覚も点検したい。
養生せにゃあかんから、調理の本も読み直したい。調理は科学という立場から、料理本はよほどでなければ読むことはなくなった。「コッテリ」したものはもはや食べられなくなったので、「滋味」の本質とはなんなのか、「出汁」についても見直さなければ食べるものがなくなる。一年前から普通のレシピはいらない身体になっていたが、ここにきて食生活はすっかり変わってしまった。カップスープを飲んでた人が味噌汁作って一汁一菜しているのだから。
【思想】
山内志朗『極限の思想 ドゥルーズ 内在性の形而上学』選書メチエle livre、2021年、kindle版
トリスタン・ガルシア、栗脇永翔訳『激しい生 近代の強迫観念』人文書院、2021年
辻本雅史『江戸の学びと思想家たち』岩波新書、2021年
齋藤純一/田中将人『ジョン・ロールズ 社会正義の探究者』中公新書、2021年
福住正兄、児玉幸多訳『二宮翁夜話』中公クラシックス、2012年、Kindle版
竹村和子『愛について―アイデンティティと欲望の政治学 』岩波現代文庫、2021年
ポアンカレ、伊藤邦武訳『科学と仮説』岩波文庫、2021年
【歴史】
『歴史研究』第696号、戎光祥出版、2021年12月号
岩田慎平『北条義時 鎌倉殿を補佐した二代目執権』中公新書、2021年
【知】
土井善晴『一汁一菜でよいという提案』新潮文庫、2021年第3刷
岡田暁生『音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉』中公新書、2009年、2018年第14版
『動物の言葉 驚異のコミュニケーションパワー』日経ナショナル ジオグラフィック社、2020年、kindle版
平野晋『ロボット法 増補版』弘文堂、2017年、2019年増補版1刷
堀正岳『ライフハック大全 プリンシプルズ』角川新書、2021年
石井建志『川越街道 お写ん歩ノート』お写ん歩書房、2021年
【文学】
小町谷照彦、倉田実校注『拾遺和歌集』岩波文庫、2021年
前田愛『増補文学テクスト入門』ちくま学芸文庫、1993年、2020年第18刷
【言語】
チョ・ヒチョル『ヒチョル式超簡単ハングル講座 1日でハングルが書けるようになる本』学研プラス、2012年、2021年第14刷
六鹿豊『これならわかるフランス語文法 入門から上級まで』NHK出版、2016年、2021年第9刷

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