「杉浦非水 時代をひらくデザイン」たばこと塩の博物館 2021年9月11日(土)〜11月14日(日)
杉浦非水展(後期)をたばこと塩の博物館2階特別展示室で観た。『みつこしタイムス』の表紙のデザインを描いていたのを何冊かLe Petit Parisienで見た記憶があったが、まとまった作品を見る機会は今回が初めてだった。杉浦非水の資料は彼の故郷である愛媛県美術館に収蔵されている。今回、たばこと塩の博物館が、たばこのパッケージも描いた杉浦非水の企画展をしてくれたのは嬉しいし限りだ。他の美術館では、例えば島根県立石見美術館では1,000円だが、ここは通常通り100円で観ることができる。
杉浦非水(すぎうら ひすい、1876-1965)の本名は杉浦朝武(つとむ)である。『黒田清輝先生 遺作展覧会目録』に揮毫してあった。モダンなデザインは洋行帰りの黒田清輝から指導を受けていた。杉浦非水が藤田嗣治とも親交があったのは杉浦非水君へという文字が自画像に添えられていたのを見てわかった。
植物の写生を描いた百花譜の大正版は島根県立石見美術館に、昭和版は愛媛県美術館にあるので、訪れる機会があったら観てみたい。招待券や入場券をスクラップしていたのは、デザインのためかそれとも記念のためか気になった。女性ヌードのデザインが昭和初期にあったがそのあとどうなったか。
たばこや塩の歴史を知るにはここが一番である。スカイツリーに近いし、カップルで来ていた人が目についた。2階の塩の展示室でセンサーでビデオが開始されるのがわかった。2階にしても3階のたばこ展示室にしてもタッチパネルからセンサーへ移行していくとみた。コロナの時代である。
愛媛県美術館製の絵葉書を4枚買って帰ることにした。図録も欲しかったが、若者に何を言われるかわからないので買わずに博物館を出た。
コメント