テーマについて数冊の本を読むことをしてみたい。レポートを書くのでなければそういう読み方をしないにちがいない。好奇心は気まぐれであることに注意すことにする。
日経新聞の経済学で東京大学准教授の野原慎二氏の「資本主義の進化を考える」(2021年4月22日から10回)を読んでいて最初の3回がアダム・スミスだった。「見えざる手」と「自由放任」の人のイメージしかなかったが、どうも限定があるらしい。制度の前提として『道徳感情論』があり、「同感」という相手の身になって考える心の働きが人間にあることが説かれていたことを思い出した。『国富論』は『道徳感情論』より後に書かれたアダム・スミスの主著である。教科書的な知識も時間が経ってうる覚えとなった。幸い、若者が処分せずに残してくれた『国富論』もあることだし、第1回のテーマは経済史にしよう。
初期資本主義に関して、アダム・スミスの『国富論』上下、エリック・ウィリアムズ『資本主義と奴隷制』の対照的な本を読もうと思う。四半期ならもっと読めると思われるかもしれないが、ブログの移行、語学力の向上そして、好奇心を抑えられない性格により、テーマ別の読書を始めようとする私の前途は容易ではない。
アダム・スミス、山岡洋一訳『国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究 上』日本経済新聞出版社、2007年、2009年第7刷
アダム・スミス、山岡洋一訳『国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究 下』日本経済新聞出版社、2007年、2010年第6刷
エリック・ウィリアムズ、中山毅訳『資本主義と奴隷制』ちくま学芸文庫、2020年
なお、読んだ内容を共有できるかどうかは、読んでみなければ分からない。ノートを取りながら読むので、このブログのように気楽にスマホで書く量ではないだろうから。
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