『東山魁夷 唐招提寺御影堂 和上に捧げた障壁画のすべて』(2005)

視聴時間

『東山魁夷 唐招提寺御影堂 和上に捧げた障壁画のすべて』凸版印刷、2005年

DVD、20分

以前のDVDを観て、唐招提寺御影堂に行った日々を回想している。

山川異域

風月同天

奇諸仏子

共結来縁

長屋王が唐の僧侶に贈った袈裟に刺繍されていた詩である。この言葉に鑑真和上はいたく感動し、日本に渡る決意をしたという。

唐招提寺は鑑真和上により創建された。私が、唐招提寺の御影堂を訪れたのは鑑真和上の命日である6月6日の前後の3日間の開山忌の時であった。国宝鑑真和上坐像のレプリカが造られる前だった。門を潜ってからしばらく並んで、御影堂に上がっても、縁側から外を見ていた。「濤声」が描かれた寝殿の間に入ると、松の間からが厨子が移されていて、間近に厨子から出られた鑑真和上坐像と厨子の扉絵「瑞光」を拝見できた。「濤声」の16面の群青の障壁画に圧倒された。一段高い上段の間に「山雲」があり、第一期は群青の世界だった。桜の間に「黄山暁雲」、松の間に「揚州薫風」、梅の間に「桂林月宵」と水墨画が第二期の奉納である。墨の滲むのを嫌った東山魁夷の工夫は「美の巨人たち」東山魁夷「唐招提寺御影堂第二期障壁画」(平成30年11月10日)で解説されていた。

「生誕110年 東山魁夷展」が京都国立近代美術館に続いて国立新美術館で開催されている。2018年10月24日(水)〜12月3日(月)

 

#東山魁夷 #奈良

コメント

タイトルとURLをコピーしました