日本伝統音楽「雅楽・声明 1941年」』アオラ・コーポレーション、2008年、CD72分7秒
芝祐靖氏のモダンな雅楽を、聴いた後に、75年も前の演奏を聴いて思ったのは、雅楽のモダン性という言葉を使ったが、モダンとは何かということだった。アレンジであれば流行である。そういうモダンとはいつでもあったことである。しかし。200年前の音源はないし、耳で聴き分けるわけにはいかない。
越天楽は少し調子が変わっていると思ったが、解説の寺内直子氏によると「左方・唐楽、平調の管弦曲。もっとも頻繁に演奏される曲。三つのフレーズからなり、それぞれをa.b.c.とすると、一般的な演奏方法は、aabbcc aabbであるが、この演奏ではaabbのみの、短いが正規の演奏法によっている」とある。ただし、バリエーションがあるとすば、「龍笛のソロに鞨鼓が加わり、所定の位置から、笙、篳篥、太鼓、鉦鼓の合奏となる。琵琶と琴は少し遅れて加わる」ことからきているのだろう。
さて、声明である。Buddist Chantと訳されていた。
四智讃(しちさん)
錫杖
教化(きょうけ)
対揚(たいよう)
云可唄(うんがばい)
合刹(かっさつ)
論義
六道講式
和讃(釈迦如来御和讃)
御詠歌(霊場那智山)西国第一番
論義も声明だったし、最後に御詠歌となってこのBGMも振り出しに戻った感がある。
#雅楽 #声明
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