2018年04月書籍往来

書籍目録

2018年04月書籍往来

池田彌三郎(1914年-1982年)が国文学者で折口信夫の弟子だと知ったのはかなり後になってからで、テレビでよく見かける大学の先生くらいしか記憶にない。源氏物語を円地文子で読んでいたから、池田彌三郎による再構成であっても構わなかった。谷崎潤一郎や与謝野晶子では離れすぎている。

【文学】

池田彌三郎『光源氏の一生』講談社現代新書、1964年、1979年第28刷

人は一生を通じて成長し、大きな人物となることができる。光源氏の一生をそのように池田彌三郎は理解した。

池田彌三郎が文学的感動を与えるものとして、『万葉集』、『源氏物語』、西鶴・芭蕉・近松の作品をあげている。西鶴は読んだことがないけれど、いつか読む機会があると思っている。

紫の上に先立たれた光源氏の悲しみが分かるような気がする歳になった。本を整理したら、次は思い出を整理する番だ。光源氏が手紙を焼くところ読むと、人の世の過ごし方は千年を経て変わらぬものだという感慨が胸に迫ってくる。

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