4月卯月は天気による。
(購入後記)
去年の秋に出た本について今頃気がついた。辻井重男先生の自伝のようであると言ってよいのではないか。加藤尚武編辻井重男語録から始まり、最後に資料が2010年から2021年まで11本あるので、最新のエッセイも入っている。分類の難しい本である。フェイクについて、辻井重男先生は今では知っている人も少なくなった大本営発表もフェイクがあったという。昔からフェイクはあってこれと戦ってきたのであった。公表されるものの真実性は何によって保証されるのか。案外考えていないことである。私の関わってきた世界では、保証は外部者が行うスキームであった。自己証明は証明にあらずと言うのがその世界では自明のことであった。
【知】
辻井重男『フェイクとの戦い 暗号学者が見た大戦からコロナ禍まで』コトニ社、2021年
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