藤井保文『アフターデジタル2 UXと自由』日経BP社、2020年第2刷
YouTubeで対談を見て面白かったので買ってみました。テクノロジー先進国の中国に住んでいるだけに話題が豊富です。
世の中、DXが盛んですが、Digital transformationでデータとデジタル技術を活用するインフラの話ばかりが先行して本質が見失われてしまいました。「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」(エリック・ストルターマン 2004)というのがDX本質です。DXで社会がどう変化するかを考えないでインフラを入れても機能しません。
藤井さんはデジタルが浸透するとオンラインを通じてUser Experienceが変わるから、そもそも売り方が変わってしまう。当然、ビジネスモデルが変われば、それを支えるデータもシステムもマネジメントも変わってしまう。インフラの話ではないと世の中のDX戦略を批判します。
YouTubeで中澤伸也のデジマ酒場の「アフターデジタル藤井氏#3」を見ていたら、マルイさんの話が出てきました。藤井さんが言うようにマルイさんがDXでなくて、アフターデジタル対応していて、売らない店舗とか打ち出しています。今回、京都マルイが河原町から撤退したのは残念なことでした。確かに、幾つもの有名パン屋さんの商品をまとめて見せたテナントなどは今までなかった実験店舗でした。本当は、ネットだけで、リアル店舗経営のノウハウのない人達をプロデュースするリアルビジネスプラットフォームとして機能しなければならなかったとしたら、ラオックスなどを入れて外国人観光客を誘致しなければならない立地ではそもそも無理があったのでしょう。
注)
中澤伸也のデジマ酒場
【アフターデジタル藤井氏#1】日本のOMO・DXって実際どう?【書籍の裏側ぶっちゃけトーク】
様々な実力派マーケターとお酒を酌み交わしながらぶっちゃけ話を聞いてしまう「中澤伸也のデジマ酒場」。『アフターデジタル』著者の藤井さんゲストの1/5回目です。Amazonビジネス・経済の売れ筋ランキング1位「アフターデジタル2」の著者であり日...
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