『石元泰博写真集「両界曼荼羅—東寺蔵 国宝『伝真言院両界曼荼羅』の世界」』(2011)

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石本泰博『石元泰博写真集「両界曼荼羅—東寺蔵 国宝『伝真言院両界曼荼羅』の世界」』平凡社、2011年

石本泰博の写真集『伝真言院両界曼荼羅ー教王護国寺蔵』(1977年)を見てみたいところですが、この愛蔵版でよしとしましょう。これ以上本が増えると置き場所に困りますから。NHK心の時代で東寺に伝えられた国宝の西院本曼荼羅(伝真言院曼荼羅)をもとに正木晃氏が解説する番組を見ていて、見たことあるなあと思って記憶を辿っていくと、研究所のダイニングの本棚の『桂離宮』(2010年)の隣に挿さっていました。大型本です。しかし、白洲正子『湖国の十一面観音』(1982年)が隣にあるので目立ちません。石本泰博氏の写真集が3冊並んでいたのでした。

辻井喬が序文を寄せ、真鍋俊照氏が解説を書いています。Amazonを見ると発送重量2.8kgとあるので、膝に上に置いてページをめくります。写真だけ見ていたらわかりませんでした。その意味で、頼富本宏『曼荼羅の世界』や正木晃氏の『マンダラと生きる』で入門的な知識を得たのは良かったと思います。

胎蔵界曼荼羅

一体一体の仏様が大写しになっています。歳月で色が剥落しているところなど写真ならではです。肉眼で両界曼荼羅(江戸時代、重文)を東寺灌頂院で見たことがありますが、ここまで引き伸ばして見ることはできません。部屋も暗くてよく見えなかったという印象でした。大きさが分かったことが実物を見た甲斐があったということでしょうか。

金剛界曼荼羅

成身会 賢却千仏 北東(右下)部分の仏様のお顔の並びを見ていると気が遠くなります。

それにしても、両界曼荼羅のそれぞれの仏の名前を書いた図は圧巻です。

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