温習會2025を観る

旅の時間

表千家北山会館

まとまった雨の京都となった。地下鉄烏丸線に乗って北山駅で降りて府立植物園の方を見ると大勢の人が立っている。何か異様な感じがしたが、そのまま北山橋方面へ歩いて行くと表千家北山会館が道角に佇んでいたのである。駅のポスターで見た「特別展 了々斎二百年忌記念 紀州徳川家との絆 ー了々斎ゆかりの茶道具展ー」が今日から始まるので観に来たのだった。2階と3階の展示を観て、2階で抹茶をいただけるお得な料金である。了々斎の手造り、了々斎好の品々が展示されていた中に、雪舟筆の文殊像の掛物があったのが不思議な感じがした。

特別展 了々斎二百年忌記念 紀州徳川家との絆 ー了々斎ゆかりの茶道具展ー 表千家北山会館 2025年10月4日(土)〜2025年12月14日(日)

了々斎

表千家九代家元 了々斎宋左の富士山の掛物

細辻伊兵衛美術館

烏丸御池駅まで地下鉄烏丸線で戻って、手拭いの永楽屋の美術館を観てみた。創業410周年記念特別展であった。説明では織田信長より細辻の姓と永楽屋の屋号を賜り、その後1615年に綿布商として創業したという。信長の時代と創業までの間があるが、綿布商としての細辻伊兵衛は14代目である。

手拭いのチケットとはどういう物なのかと思っていたが、半券があり、その場で手でちぎりとる演出だった。手拭いの薄い生地が裂けるのを見るのはドラマとかで見たことがあるが、見事に裂けるものだった。

日本最古の綿布商が染めた京都 細辻伊兵衛美術館 2025年4月12日(土)〜2025年10月23日(木)

トラットリア セッテ

雨なので車がなかなかつかまらない。やっと来たタクシーの乗務員さんの話で、道に立っている警察官の意味が分かった。両陛下が京都入りしてなんと府立植物園の「きのこ文庫」を視察するという。交差点に立つ緊張感のない警察官の面々は、関係者がすでに去ったことを意味していた。

少し遅れて、ハイアットリージェンシーに着いた。相方はすでに席に着いていた。ランチにパスタとピッツァをシェアする。柿とトマトとカボチャの入ったサラダが秋を感じさせてくれた。

京都国立博物館

満腹となり、向かいに見える京都国立博物館で「特別展 宋元仏画 ーー蒼海(うみ)を越えたほとけたち」を観た。海外からの旅行者しか来ていないのかと思うくらい混雑していなかった。事前学習していなかったので、日曜美術館を観て勉強しようと思う。印象に残った孔雀明王像(仁和寺像)は落款などがないので作者は不明であるが、素晴らしい画であった。

温習會

バスで祇園までと考えたのが少し浅はかだったかもしれない。時間も経っていて、混雑したバスを見送ったので、三十三間堂の隣のタクシー乗り場から車で大和大路を上り細い道から祇園甲部歌舞練場へ向かった。花見小路はテーマパークのようになっていた。行きたくない街になっている。帝国ホテルの外観は出来上がっていた。来年(2026年3月5日)オープンするので、ランチはここになる公算が高い。

2025年10月1日(水)、4日(土)の出番を見る。

都をどりより 通天の紅葉
上方唄 梅見船
長唄素囃子 廓丹前
常磐津 高砂の松
地唄 雪
清元 青海波

通天の紅葉は東福寺の通天橋の紅葉の景色である。秋の京都を訪れたら一度は観ておきたい激混み必須の有料スポットである。臥雲橋から見上げる通天橋の紅葉もよい。ここは唯である。7人の舞の中で、寿乃さん、華奈子さん、小桜さんの三人の舞を観れたのは嬉しかった。

梅見船は章乃さん(寺小姓の吉三郎)と美帆子さん(八百屋の娘お七)の忍び逢う場面を演じたしっとりした踊りである。

長唄素囃子 廓丹前は吉原の四季を描いたものである。だん満さんの唄、君鶴姐さんの三味線、紫乃さんの大鼓と照豊さんの小鼓の掛け合いもあった。

中入の休憩となる。

高砂の松は豆まるさんのワキが登場し、能のワキは座っているシーンが長いのを思い出した。里美さん(尉)と福葉さん(姥)が直面(ひためん)で箒を持って登場したが、里美さんの箒は座敷箒とお茶目だった。

雪はまめ鶴さん姐さんの所作に、地方の三味線だけでなく、姿は見えないが胡弓が入り、首を傾げるまめ鶴さん姐さんが聊斎志異に出てくる美人のように思えたのだった。

青海波は6人の踊。豆珠さん、豆六さん、佳つ智さん、真咲さんが出演していて、豆珠さんと豆六さんの絡みが良かった。

温習会2025

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