断片記憶

本の後ろから駒

掃除をしていたら将棋の駒が出てきた。箱は上蓋だけだ。駒袋に入っている駒は彫埋の技法で作られた敬作だった。本所の佐藤敬商店で40年近く前に手に入れたのだった。16日か17日にでも将棋会館に行って椿油を手に入れよう。なんか得した気分だ。
古都を旅する

ヤマトヤ

週刊新潮の2015年01月15日迎春増大号の「とっておき私の京都」林家正蔵師匠の3回目は聖護院山王町の「ヤマトヤ」さんだった。ジャズ喫茶が好きな師匠らしい選択だと思う。16時からアイラを飲むのは羨ましい限りである。水曜日がお休みなので私が行...
旅の時間

冥途の飛脚を歩く

2014年の暮れの南座でみた冥途の飛脚の新口村(にのくちむら)の雪景色が記憶に残っていたので、新ノ口で降りる。 地下駅の2番線側を上がれば、ロータリーに忠兵衛の案内がある。 道路を渡って真っ直ぐ進むと、左側に看板があって小さな善福寺に入って...
読書時間

『縮小都市の挑戦』(2014)

矢作弘『縮小都市の挑戦』岩波新書、2014年 序章の「縮小都市」と「コンパクトシティー」の比較などは読んでもよくわからないので、しばらく放っておいた。 夜中に目が覚めて、寝るのも難しかったので、枕元にある本(100冊くらいは平積みになってい...
断片記憶

雑然としたなかに

クローズアップ現代で田原総一朗氏のオフィスが写っていた。机の上の山となった本が印象に残った。司馬遼太郎記念館の書斎も本が積んだままだった。作業中はそれでよい。一区切りつけば片付ければよいからだ。 こちらは机がないので、平積みになっていて、な...
読書時間

『アーカイブ立国宣言』(2014)

「アーカイブ立国宣言」編集委員会編『アーカイブ立国宣言 日本の文化資源を活かすために必要なこと』ポット出版、2014年 アーカイブ立国宣言の4つの提言 提言1:国立デジタルアーカイブ・センター(NDAC)の設立 国内における多数のアーカイブ...
読書時間

『小説日本芸譚』(1961)

松本清張『小説日本芸譚』新潮文庫、1961年、2008年第35刷 小説家の想像力を感じた。そこで運慶が衾の中で身体を動かすのが見える気がした。 「父の康慶は何かを創り出そうとしてが、まだ発見には到達していたかったと運慶は思う。その証拠に彼が...
読書時間

『語りかける花』(1992)

志村ふくみ『語りかける花』人文書院、1992、2010年第19刷 著者のように散歩したい。 嵯峨天皇陵から見る真紅の大沢の池や桂川が赤い帯のようにみえる冬の朝 新年を迎えてすぐ雪の朝のしずもりかえった後宇多天皇陵 (冬を越えよ) でもこの本...
読書時間

『基督信徒のなぐさめ』(1939)

内村鑑三『基督信徒のなぐさめ』 岩波文庫、1939年、2013年第40刷 若松英輔氏が『内村鑑三をよむ』(岩波ブックレット、2012年)で以下のように書いていた。 「だが、文語体で書かれていることも、その大きな要因なのだろう。全集を別にすれ...
読書時間

『藤原氏千年』(1996)

朧谷壽『藤原氏千年』講談社現代新書、1996年、2012年第21刷 藤原鎌足より山科言継までを描くが中心は藤原道長である。 「本書では、貴族の世紀と言える平安時代をはさむ、その前史と後史を象徴的に把握しながら、貴族社会を代表する大家族を形成...