久々に朧谷先生の講義を聴く

旅の時間

4月に申込んでいた古代学協会の公開講座を聴きに、夏の京都に来てしまった。もう、何年も夏の京都に足を運んでいない。暑い外を歩き、涼しい室内で休み、また、暑い外に出で、涼しい室内へ入ることを繰り返しているとものすごく体力を消耗してしまう。汗をかくから着替えも必要になり荷物も多くなるので、夏の京都は敬遠するに限ると思っていたが、朧谷先生の講義があるのでは仕方ない。都をどりの時にお会いして本まで頂いたので、先生の話を聴くのを中心にしてなるたけ無理のないように夏の京都を過ごすことにする。

東京は朝から電車も混雑しており、厭世的な気分になる。東京駅の駅弁屋で松川辨當を捜す。肉系のコーナーにはなくて反対側にひっそりとある。定番であることは間違いないが、売りたいものは違うのだろう。深川めしを選択することはもはやないけれども、新しいものを手に取るのは恥ずかしいくらいな色彩を帯ている。

山括弧塾の復習をしながらいつのまにか寝てしまう。本当に本を読むとすぐに眠くなる癖がついたようだ。お迎えも近いのかもしれないのは池波正太郎の『おとこの秘図』の徳山五兵衛が老いを知るところの描写だけが記憶に残っているからである。もう一つの『鬼平犯科帳』ともいえる盗賊改方となる男の生涯を描いた作品である。

卅三間堂棟由来をじょぎ(女流義太夫)で聴いたばかりなので、蓮華王院へ行くことにした。久しぶりなのでお札を返納する。お印に団扇をいただき、内陣で観音様にご焼香した。二度鐘を鳴らす作法などすっかりご無沙汰していた。

お隣の京都国立博物館で「豊臣秀次と瑞泉寺」展を観る。太閤秀吉の仕置きは厳しいものがあった。豊臣秀次は歌も詠み、字も力強い。後世の脚色に塗れた生涯とは違う人であるように思える。

修理がなった「縹糸威堂丸」が特別公開されていたのを1階で観た。威(おどし)を全て縹(はなだ)色に染めた甲冑は今まで観たことがない。良い色だと思った。

北野天満宮へ詣でる。門前の茶屋で休むのが習わしなので、粟餅所澤屋で白梅(750円)を店内で楽しむ。この店か残っていることは嬉しい。京都に来る理由である。

バスで烏丸今出川に移動して、この時期だけの和菓子をいただく、記憶は不思議なもので、思い出させてくれることもあれば、引き出しが開かないこともある。正しくなくとも、本人の記憶しかないので、虎屋茶寮で季節限定の天の川(7月7日まで)をあずき茶で楽しんだ。

さて、講座である。

連続講座「紫式部の生きた王朝社会」はタイトルが「道長と紫式部〜平安京」と変更になっていた。TVの影響らしい。TVは所詮は作り物であり、史実ではないので歴史家が気に留める必要はないと思うが、紫式部の母が道兼に斬殺されるシーンにはショックを受けたという。

2024年7月6日(土)13:30〜15:00 朧谷寿

会場:京都府立京都学・歴彩館 1階小ホール

結局15時を廻って資料を少し残して時間となった。結構早口で紫式部日記を読み上げるので驚いたというか、私の読むスピードが低下していた。やはり普段の読書が形を作るので、取り組み方は考えないといけないと思った。

夕方は先斗町へ顔を出して、少し夏の京都を味わったのだった。

三十三間堂の団扇

ご祈祷申込の印の団扇千社札付き

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